春から初夏にかけての季節には、たくさんのシャクトリムシ(シャクガ科の蛾の幼虫)に遭遇する。こちらが会いたくないと思っていても、目の前にぶら下がっていたり、知らぬ間に帽子に乗っていたり、ジャケットのエリに着いていたりするので要注意である。
※ネットを検索したりして、絵合わせ的に知りえた種名を書いておきましたが、果たして正しいのかどうか。正確性には責任を持てません。
玉川上水の柵の上を歩いていた。玉川上水はかつて桜の名所だったこともあり、いまでも多くのヤマザクラやソメイヨシノが植えられている。ちょっと風が強かったりすると、茂りだした桜の葉から落ちたのか、いろいろなシャクトリムシが闊歩している。
まず最初はオカモトトゲエダシャクと思われる幼虫。2月に撮影した成虫はこちらです。
柵の端まできて、ちょっと困っていた。
こちらも同種と思われるのだけど、スイバについていた。スイバも食べるんだろうか。
緑の森を歩いていると、オレンジ色の物体が目の前で風に揺れていた。おそらくチャバネフユエダシャクの幼虫。成虫はこちら。
オートフォーカス(AF)ではどうしても背景にピントがあってしまうのでMFで撮影した。
ぶら下がっていた糸をつかんで、手近な木柵の上に乗ってもらった。オレンジ色というより明るい茶褐色だろうか。細かいチェック上の模様があり、腹部は黄色。
陽射しの強い日で柵も暖かくなっていたので、撮影後は草の陰に入れてあげた。
おそらくウスバフユシャクの幼虫が公園の木柵を上っていた。ウスバフユシャクの成虫はこちら。
寒い季節にはフユシャク蛾に数多く遭遇するわけなので、幼虫がいないわけがない。2月に産卵したとすれば、桜の新芽がでるまでは親からもらった栄養で生命を維持し、葉がしげりだすと猛烈に食べてこの状態まで成長したのだろう。おそらく5月中には蛹になり、来年の1月までは土の中で過ごしていると考えられる。他の生物が活動的な季節をすっかり避けているような感じ。
これは2月に擬木で見た、フユシャクが産み付けた卵隗と思われるもの(実はまったくの見当違いだったりして)。ウスバフユシャクとクロテンフユシャクの成虫がいずれもよく見られた時季だったので、いずれかだろうと思う。
これはなんだろう。鉄の柵の上には木の枝は生えないのだけど、枝に擬態していた。枝に擬態するから「エダシャク」と呼ばれるのだと思う。似たような写真を探してみると、ウスバミスジエダシャクまたはその近縁種(Hypomecis)に見える。
体表が平滑ではなくて、ゴツゴツしていてコブもあり、脚の部分が新芽のように見える。
こちらが6月に撮影した成虫のウスバミスジエダシャクと思われる画像。5月に蛹になったとして、今年のうちに成虫になるんだろうか。
これも鉄柵の上で枝になっていた。ヒロバフユエダシャク?
今のところ、幼虫の飼育はちょっとやりたくないんですよね。そのうち、始めてしまうかもしれないけれど。