近所の玉川上水沿いでは、ちょうどウスバフユシャクが発生する盛期にあたっていて、去年の今頃も交尾をしている様子なんかを観察したり撮影することができた。
1月の最終週に入って朝の最低気温が氷点下4℃なんて日が続いたせいか、しばらくフユシャクの姿も見かけなかったのだけど、朝の冷え込みも緩み日中の気温が3月並みになった日、ちょっと早めに帰宅することにして、日没1時間後くらいに前から目をつけていたポイントに寄ってみた。すると鉄柵の上には5,6頭のフユシャクの♀がウロウロしており、交尾中のペアもいくつか。
♂の翅から判断したが、今回は♀も含めてウスバフユシャクと書いてしまって大丈夫だろう。
LEDの懐中電灯で照らしてみると、交尾中のペアがすぐに見つかったので撮影。すでに、♀が♂を引きづって歩いている段階だった。去年の観察では日没後30分くらいから♂がヒラヒラと交尾相手を探して飛び始めていたので、ちょっと出遅れだったかもしれない。
別のペアでやはり♀が♂を引きづって歩いている。朝や昼間のジッとしている様子とは大違いでとても活動的。♀はどんどん歩いていくし、♂の方も翅をバタつかせたりする。
これも別のペア。自宅の方に向かいながら懐中電灯を向けると、次々に交尾中のペアが見つかった。
今回は、OM-D E-M5IIにMZD60mmマクロを装着し、FL-300Rという小型フラッシュをクリップオンして使用。普段は手持ちのRCフラッシュとして使っているが、光を散らすための内蔵ワイドパネルというのを使った状態でGN17(ISO200)なので、絞りf/8で至近距離で撮影するには十分な光量がある。
出撃を待つ?♂。
玉川上水沿いにはいろいろな木が植えてあるのだが、夕刻にウスバフユシャクが出現するのは桜の木の周囲が多い。今回の発見?として、♀ばかりが集まっている(ように見える)木と、♂ばかりが集まっている(ように見える)木がそれぞれあった。
もっとも、♀ばかり集まっているように見える辺りには、♂がヒラヒラヒラと訪れてくるので、もともと♀ばかりだったのかどうかは判然としないのだが。
同じようなところから、同じタイミングで雌雄が同時に発生しないようになっているのかな、とか考えながら帰宅。
暗くなって活動的になった♀に対して強力LEDペンライトをあてると、光があたらない方向にそそくさと、意外なほどの速さで逃げてしまう。そういえば、♀がいる場所は街路灯の直接光が届かない場所が多かった。♂は、LEDであっても光に向かって飛んでくるので閉口したが。