初冬のカメムシいろいろ

11月の終わりから12月初めにかけて見かけたカメムシ。「初冬のカメムシ」と言っても、初冬に出現するカメムシという意味ではありません。

ヘラクヌギカメムシこのブログにもよく登場するヘラクヌギカメムシだけど、腹がでっぷり膨れており、産卵間近な♀と思われる。産卵シーンはまだ見たことがないのだが、こんなに寒くなってから産卵するとは思わなかった。
ヘラクヌギカメムシ 交尾こちらもヘラクヌギカメムシ。やはり、上側のメスは腹がでっぷりしており動くのもままならなそうな様子だった。しばらく見ていたのだが、♂の方が離れたくてしょうがない様子で、♀を置いて何処かに行ってしまった。
若干ソフトフォーカス気味なのは、雨上がりに急に暖かい南風が吹きだし、冷え切っていたカメラのフィルタが曇ってしまったため。タオルハンカチで拭いたが、クッキリしなかった。防塵防滴カメラとレンズの組合せとはいえ、センサー表面に露付きしたりしないもんかな、と心配になる。

ミヤマカメムシミヤマカメムシと思われるカメムシを等倍で撮影。寒い晴れた日に、ケヤキの幹に張りついていた。
等倍撮影なので、画面に定規をあてて(17mm × 画像上の体長÷画像の横幅 )で算出すると、体長は5mm強ということが分かる。以前に見たミヤマカメムシと思われる個体は6mm強だった。小さくて見落しているのだと思うが、けっこういそうな感じ。

ヒメホシカメムシオオホシカメムシ。鉄柵の上で日向ぼっこ中。おとなしくしていたので、横から上から撮影。

ヒメホシカメムシパッと見は、ヒメジュウジナガカメムシに色あいや模様が若干似ているように思うが、写真を並べてみるとまるで違って、オオホシカメムシの方が、落ち着いておりしっかりしている印象。

(当初はヒメホシカメムシとしてましたが、オオホシカメムシに訂正しました)。
ヒメジュウジナガカメムシ参考用に、桜に紛れたヒメジュウジナガカメムシ(3月下旬に撮影)。画像をクリックすると、若干大きく表示されます。ミナミトゲヘリカメムシミナミトゲヘリカメムシがケヤキの幹にいた。このカメムシを以前に見たのは今年の2月だった。そのときにも書いたことだけど、南方系で沖縄のシークワーサー畑の害虫と呼ばれるようなカメムシが、東京の冬を越してしまうのだろうか。

ミナミトゲヘリカメムシこのカメムシは色がくすんでいて、こういう木の幹にいるとなんとも地味な感じになる。とはいえ、もっと明るく仕上げようとしても、背景ばかり白くなってしまう。葉っぱの上とかで見つけられるといいんですが。

チャバネアオカメムシおなじみのチャバネアオカメムシだが、すっかり赤くなっていた。チャバネアオカメムシ冬以外の季節にはこんな具合で、翅の部分だけが茶色で背の部分は緑色をしている。名前のとおりに茶翅青カメムシ、カメムシらしいカメムシなのである。
冬になってもこのままの色あいの個体もいるし、背胸が茶色がかったものもいるが、全体に赤茶けたような個体は初めて見た。

チャバネアオカメムシ鉄柵の上にいたが、うまく仕舞えないのか鳥にでもつつかれたのか、翅を露出させたまま右往左往していた。

アカスジキンカメムシコムラサキの葉裏で、身を寄せ合って越冬中のアカスジキンカメムシの4兄弟。触角を震わせていた。
10月下旬から見ていたのだが、残念ながら12月に入って葉が落ちてしまい、4兄弟を見失ってしまった。株元の枯葉の中にでも身を隠しているのか、常緑樹の葉の裏にでも避難したのか、また見つけたいもんです。