アジサイに虫

平年より早く梅雨入りしたものの、序盤は雨が少なく好天が続いた東京地方だけど、ここにきて雨の日が増えてきた。しかしながら序盤の雨不足がたたったのか、公園のアジサイもなんとなくしおれ気味でパッとしない。やはり、降るべきときには適度に降ってくれた方がいい。
季節のものとしてアジサイについていた虫などを。

アカスジキンカメムシ
アカスジキンカメムシ,2016年5月下旬,東京都

今年は5月の中旬から、ちょうど羽化したタイミングのアカスジキンカメムシの成虫をあちらこちらで見ることができた。羽化した成虫は翅で飛べるようになるわけで、繁殖のためのパートナーを求めて散らばってしまうから、そう簡単には見つからなくなってしまう。

このアジサイでは複数の終齢幼虫や成虫を見ることができたのだけど、さすがに5月の下旬まで残っているのは1,2頭のみだった。ツボミの陰に隠れていたのを撮影。ちょっと時季を外してしまったが、アジサイにからめて載せることにした。

フタホシヒラタアブ
フタホシヒラタアブ,2016年6月中旬,東京都

アジサイにヒラタアブ(おそらく、フタホシヒラタアブ)が来ていたので撮影。この日は朝から暑い晴天の日で、アジサイも元気がない。

60mmのマクロレンズでフラッシュを使って撮影。オリンパスのFL-300Rという小型のフラッシュをカメラのシューに着けて使っているが、「内蔵ワイドパネル」というのをW(ワイド)側にしてやると、あまりベタッとした感じにならないように思う。このフラッシュは胸ポケットに入れておける程度に軽く小さくて気に入っているのだけど、購入後半年で一部が破損してしまった。それについてはそのうち別稿で。

ハラビロカマキリ
ハラビロカマキリ,2016年6月中旬,東京都

体長10mmほどの小さなカマキリの幼虫(おそらくハラビロカマキリ)が、特等席からアジサイを眺めていた。

おそらく、アジサイ見物をしているのではなくて、アジサイによってくる、小さなアブやハエを待っているのだろう。

サトクダマキモドキ?
サトクダマキモドキ?,2016年6月中旬,東京都

わかりにくいが、手前の葉の上に触角の長いツユムシの仲間の幼虫がいて、アジサイの花を見つめている。体長12,3mmほど。

これが、サトクダマキモドキなのかセスジツユムシなのか、あるいは別の種なのか、ちょっと判然としない。やはり、エサになるムシが来るのを待っているのだろうか。

アズチグモ
アズチグモ,2016年6月中旬,東京都

昆虫ではなくて蜘蛛になってしまうが、アズチグモがいた。体長6mmほど。蜘蛛は当然ながら捕食者(predator)なので、活餌がやってくるのを待っている。アブやハチが一番の獲物になるのかな。

セマダラコガネ
セマダラコガネ,2016年6月中旬,東京都

色褪せはじめたアジサイの花に、セマダラコガネがいた。体長8mmほどの小さなコガネムシ。アジサイの花粉を漁っているのかな。

この1枚はMZD14-150IIの150mm端でたいして絞らずに撮影してから若干トリミングしたものだが、このレンズで体長20mmより小さいムシを撮るのはちょっと厳しい。最短撮影距離(50cm)での最大撮影倍率が0.22倍なので、長さ20mmのものを横構図で撮った場合、センサー上には長さ4.4mmで投影される。これは17mm幅センサーの25%程度だから、画像の中でそれなりの存在感がでてくると思う。しかしながら、相手が8mmとかだとちょっとね。

コアオハナムグリ
コアオハナムグリ,2016年6月中旬,東京都

アジサイの花粉にまみれて至福のコアオハナムグリ。60mmマクロで近接して撮影。体長12mmほどだったから、撮影倍率は0.45倍くらいだろうか。それなりに寄ってます。フラッシュがえらくベタッと効いているので、内蔵ワイドパネルがT側だったかもしれない。

昆虫を撮るときのレンズ選択について、相手の大きさや距離など、自分なりの目安もまとめておきたいと考えてます。