6月のはじめ頃に見たモノサシトンボ。イトトンボの仲間ではちょっと大きめで、目玉から腹の先までが40~50mm程度に見えた。
公園の池のほとりにとまっていた。モノサシトンボという和名は、腹の部分が一定間隔の目盛をもつ物差しに見えることから来ているのだろう。
ところで、「物差し」と「定規」という言葉はふつうに使い分けられているのだろうか。言葉の定義としては、物差しは長さを測るための測定具で、定規は直線や曲線(雲形定規というのもある)を描くための補助具ということになっていて、別のものらしい。個人的には、長さを測るためには直線定規やアルミスケール(アルミ物差し?)を使うし、物差しと言われると「竹尺」を連想してしまう。小学校で教えてくれるのかな。モノサシって知ってる? とか近所の小学生に聞いてみたい気もする。
どうでもいいことを書いてしまったが、しばらく池を眺めてから目線を戻すと、同じ場所で交尾していた。♂は同じ個体だと思うのだけど、ほんの数分だけ目を離していたら交尾が始っていた。
上の方で葉にとまっている水色っぽいのが♂で、緑色がかっていて腹を折り曲げているのが♀。♀は腹を折り曲げて尾の先の器官に、♂の脚の付け根あたりから精子をもらっているところ。真横から見ると、逆ハート型になってきれいなのだけど、撮影場所を移動できずにここまででした。
こちらは池の側のウッドデッキ上で接合しているところ。♂は羽ばたくでもなく単に♀の上でじっとしていた。もうちょっと大きく写したかったのだけど、レンズの都合で♂と♀の両方にピントが合う距離まで下がって撮影。長いだけで撮影倍率の低い望遠レンズというのも使い勝手が悪い。
こちらは別の日に、狭い流れの側にとまっていたもの。なんとなく緑がかってしまったが、おそらく♂だろう。イトトンボの仲間は繊細で美しい。