カメムシの一種であるサシガメの仲間は、おもに他の昆虫を捕まえてエサにするので、英語では Assassin Bug と呼ぶらしい。春先からヨコヅナサシガメばかり目立っていたのだけど、ここのところ他のサシガメ類もよく目にするようになった。
白黒のシマシマ模様なのでシマサシガメなのだろう (Sphedanolestes impressicollis)。以前から何度かのせているヨコヅナサシガメに似ているが、体型がスマートでより小さい。ヨコヅナサシガメはサクラやケヤキの幹でよく見るのに対し、シマサシガメは木々の葉の上や周囲の草の上などでよく見る。
おそらく、テントウムシを捕らえたところ。
シマサシガメは幼虫で越冬するらしく、5月の初めあたりまでは腹の周りが黄色い終齢の幼虫の姿をしている。幼虫の間もやっていることは同じで、自身よりも大きな緑色のイモムシを引きづっていたりした。羽化すると飛べるようになるので、カメラを向けた途端に飛び去られたりする。
アカシマサシガメ (Haematoloecha nigrorufa) は、成虫で越冬するようである。3月の半ばに公園の木組みの隙間をノロノロと歩く姿を目にした。活発になるのは東京では4月の終わりころからのようなので、日中の気温が二十数度に達したあたりからだろうか。
アカシマサシガメも、ヨコヅナサシガメほどではないにしてもよく目にするサシガメの一つ。しかしながら、エサとなるムシを捕まえている場面を見たことがない。wikipediaによると「ヤスデしか捕食しない」ということなのだが一度見てみたいものである。
ヤニサシガメ (Velinus nodipes)の成虫。 ヤニサシガメの幼虫が越冬しているところは以前載せたのだけど、5月の初めには成虫がうろうろしているところを見ることができた。4月の最終週にはまだ幼虫もうろついていたので、ちょうど大型連休中に羽化したのだろう。
6月にはいってケヤキの幹を歩いているところ。
成虫になってしまうと、あまり特徴がないというか、ちょっと地味な感じ。まだベタベタしたヤニっぽい見た目なのだが、翅について困ったりしませんかね。