今年の東京近郊のモミジはきれいで長持ちしたような気がしている。2週間くらい楽しめたのはいいのだけど、どうしても陽があたる葉の表側は傷んできてしまうし、順光だと白くテカッてしまってうまくなかったから逆光で写すことが多かった。イロハモミジ(と思います)を写したものを何枚か。
神代植物園のカエデ園にて。空を覆うような紅葉が印象的だった。
こちらも同じ場所だが、より広く切り取りたくて7.5mmで撮影。空を見上げているので当然逆光になってしまうから、E-M1 mkIIのHDR連写機能(0EV, -2EV, +2EV での3枚連写)を使って撮影し、luminance-hdr というソフトウェアを使ってHDR合成処理した(トーンマッピングはDragoを適用)。葉の隙間から見える空が青くなり肉眼で見たときの印象に近い。
これは深大寺の門前あたりにあるカエデだが、南斜面にあるので昼に近い時刻になるとド逆光になる。やはり3枚連写した画像をHDR合成した。連写した3コマのシャッター速度はちょうど2EVずつ、1/160、 1/640、 1/2500 と変化していた。
E-M1 mkIIのHDR連写を有効にすると、メカシャッターを使った連写H (秒18コマ)が強制される。3コマでわずか1/6秒のことなので連写した各コマ間のズレはほとんどないものの、なぜ電子シャッターの連写H(秒60コマ)が選べないのかとても不思議でメーカーに問い合わせたり要望を出したりしたことがある。答えとしては、「お話は伺っておきます」という感じだった。
当然ながら手持ちで撮影しているので、1/6秒間の静止と1/20秒間の静止とではだいぶ違うから、電子シャッターを使った連写合成機能(というより、合成用の連写機能)は是非とも入れてほしい。上向いて撮るときはなおさらである。
こちらは1つ前の画像の0EV時のRAW画像について、Olympus Viewer3 を使ってそれらしくしたもので、階調オート、iFinish、ハイライトとシャドウの調整、露出補正の変更などを適用してみた。ただ、白くなってしまった空はどうしようもない。
玉川上水の井の頭公園区間にある、松本訓導殉難の碑と紅葉。それほど早朝ではないのだけど日かげなのでカメラが導く適正露出では真っ黒な写真ができあがった。とはいえ、石碑に露出を合わせると、空は真っ白になってしまうから、やはりHDR合成した。
井の頭公園の上の方というのか池から吉祥寺通りと同じレベルに上がって西園側に行ったところにあった木。太陽は写真の左端あたりにある。燃えるようにモミジが広がっていた。これは合成なし。
井の頭公園の池の側にある人気ベトナム料理店の店先を午前中に写してみたもの。手前側の黄葉はイヌシデだろうか。逆光時のフレアでコントラストが低下気味でゴーストもしっかり出てしまう。12-100PROもそうなのだけど、全般に逆光時にこうなるのはレンズというよりカメラ側(センサーの反射とか?)の特性なのだろうか。
Luminance-hdrは、合成する画像のアライメント補正(各画像のちょっとしたズレや傾きなどを合わせる)、補正後の合成、合成結果へのトーンマッピングといった処理が1つのソフトウェアにまとめられているのでとても使いやすく分かりやすい。比較的パワーのあるPCを使っているつもりだが、E-M1 mkIIが作成する5184×3888ピクセルのjpegファイルを処理する場合、今回のような3画像のアライメント補正に約30秒間ほどかかる。その後の合成やトーンマッピングには2,3秒といったところ(トーンマッピングの種類にも依存する)。まあ、飽きずにやるにはそれなりのPCと時間が必要だろう。
玉川上水沿いで。12-100PROはちょっとデカイが役に立ちます。