今年は4月と5月にあまりブログを更新できなかった。その頃も近辺の公園なんかにカメラを持って出かけることはあったものの、写したものを整理したりブログを書いてる時間がとれずにほったらかしになっていた。ちょっと古い話になるが今年の春に写したものをポツポツと載せていくことにした。
まずは、飛んでいるクマバチをOM-D E-M1 markIIで連写してみた話。
4月の終わりころ、フジの花の周りにはクマバチがよくいた。ヒトがフジに近づいていくと、あたかも警戒飛行のようにクマバチが羽音を大きく鳴らしながらやってきた。いつも同じ場所でホバリングし続けてくれると撮影するのは楽なのだけど、どこからともなく現れてはヒトの側までやってきてブーンという音を聞かせてサッと飛び去っていく。離れた位置からカメラを振り回していてはうまくいかないので、フジの花のすぐ前あたりに座り込んで、警戒行動の担当者が近づいてきたところを撮影したもののうち、中央あたりで捉えられた4枚。
レンズはMZD40-150PRO + MC-14で、絞りf/4.5、 1/2500秒、ISO500だった。
以前、電子シャッターでアブやミツバチを連写してみたときには、このカメラでもローリング歪が気になってしまうということを書いたのだけど、それ以来、こういうのを撮るときにはメカシャッターの連写L(AF/AE追従、秒10コマ)を使っていて、当然C-AFモード、AFターゲットは全面(オールターゲット)、絞り優先AE(ダイヤルモードA)を使っている。なお、絞り優先AEでは陽射しがなければシャッター速度が全然上がらないので、ISO AUTOの標準感度を500、ISO感度上げの低速限界速度を1/1250秒とし、ISOを上げてでもシャッター速度を維持する設定にした。あまり暗いとまったくダメなので見ているだけになるが。
C-AFでAFターゲットを全面にしていると、ピントがあってるのはここですよとカメラがEVF内に複数の矩形を表示して教えてくれるのだけど(クラスター表示というらしい)、シングルAFターゲットやグループターゲット(グループターゲットでも、合焦するターゲットは1点だけ)のときより、明らかに連写速度が落ちてしまう。中央一点のときとのシャッター音の違いからすると、せいぜい5,6コマ/秒ではなかろうか。ただ、EVFの中央部で合焦させようとしているうちに飛び去る相手が多いから、自分の連写用のカスタマ設定にはオールターゲットを記憶させている。
AFターゲットのモード変更(オール、グループ、シングル)は、カメラ前面のボタンを押して前方ダイヤルをクリクリすればいいように設定したので、EVFを覗いたまま相手の動きに応じて切り替えられる。
こちらの4枚は、シャッター速度が1/3200秒だった。クマバチは高速で飛び交うわけではないので、ともかくレンズを向けて合焦さえしてくれればこれくらいには写ってくれるのだけど、やっかいだったのは被写体も背景も距離が近いことと、ターゲットが小さいためかすぐに突き抜けて背景に合焦してしまうことだった。一度背景にあってしまうと、もう手前の小さなムシにはピント合わないから、次の警戒行動まで待つしかない。
E-M1 markIIにはAFリミッターという機能があって、これは指定した距離範囲の中でしかピントをあわせないというものなのだけど、今のところうまく使えていない。3つの距離範囲を設定しておき、どの範囲を使うのかを選択できるのだけど、事前に被写体までの距離が分からないから、その場で試行錯誤して設定を直していくことになるのだろうか。
背景が空とか、池の向こうのはるかな林とかなら、1~15mの範囲とかにしておけば大概はいいのかもしれないが。今回の場合、クマバチまでの距離が1~3m、カメラから背景の樹木までが5~6mだったろうか、こういう状況で連写を使うことはあまりないから、その場で設定を変えるのはちょっと面倒な気がしてしまう。
もうちょっと簡単かつワンタッチな距離設定ができないものかなと思う。例えば最終合焦距離±2mをAF範囲とするとか。よく、公園の池の中には止まり木が置いてあったりするが、そこにピント合わせてAFリミッターを設定できれば、野鳥が飛び立つシーンの撮影なんかがよりイージーになるし、プロキャプチャーで撮れるシーンも増えるんじゃなかろうか。
で、このときはどうしたのかというと、まず足元の地面に向けてシャッターボタン半押しで合焦させ、そのままクマバチが近づくのを待つ。クマバチがいいところまで来たらレンズを向け、EVF内に陰を捉えたら再度半押ししてクマバチに合わせ全押しして連写、という具合にした。ごく短距離の変位なので一瞬でクマバチに合焦してくれた。これはE-M1のときからやっている方法なのだけど、被写体に合焦する確度や合焦したときの精度がずいぶん良くなっていて、うれしくなる。