コオニヤンマは、サナエトンボ科の一種でふつうのトンボに比べると長く太い(大きい)。一見、オニヤンマに似ていてちょっと小さ目なので、「コ」オニヤンマという名前が付いたのだろう。
毎年ハナショウブが咲くころ(6月上旬から中旬)に現れるから、花が咲き始めた公園なんかに行くと、色とりどりの花を見るよりも、そこにとまったコオニヤンマを探してしまう。とはいえ、あまり近くにはきてくれないことが多いので超望遠レンズを使うことになるし、こういった白系統の花の上にいると黒い部分が多いゆえに露出がなかなかうまくいかない。
1枚目は2年前で、こちらは今年の6月に同じ公園で撮影。それほど珍しいトンボではないので、水の側に行くとよく見ることができるのだけど、だいたいは♂ばかり。撮りためた写真を探してみた中から、これは♀じゃないのかなと思って載せた。腹の付け根部分が太いことで判断したのだけど、遠かったり花の陰になっていたりで判然としない。
近所の鉄柵にとまっていたのをマクロレンズで撮影。不思議なもんで、かなり近寄って指でつついても飛び去らないことがある。胸の大きさに比べて目玉のついている頭部が小さくアンバランスな印象。
サナエトンボの仲間全般に言えるのかもしれないが、コオニヤンマは花の上、柵の上、木道の上なんかにベタッと平面的にとまる。それに対してオニヤンマはどうかというと、木の枝や柵の支柱、ロープなどに腹をぶら下げるようにしてとまっていることが多いように思う。
8月になってポケモンGOをプレイする老若男女が行きかう中、汗をダラダラ流しながらカメラをぶら下げて歩いていたら、小川の木杭にいるのを発見。この場所は5月にアオサナエがいたのと同じところで、たまに訪れては何かいないかチェックしているトンボストップ(?)である。
最初に見つけたときは、スマートさが目立つこと、黄色っぽくないこと、目玉が明るい緑色だったことから別のサナエトンボの仲間かと思ったのだけど、やはりコオニヤンマなのだろう。
蝶を捕食中。当初は蝶がはばたかずに飛んでいるような、不思議な光景に見えた。しばらく後を追ったところ、葉の向こうにとまったようだったので、川に片足突っ込んで視界を確保して撮影。コオニヤンマがアカボシゴマダラを捕まえた直後だったようで、EVF越しに蝶の脚が盛んに動いてるのが見えた。