オオシオカラトンボ

トンボと言えばシオカラトンボがもっともポピュラーだと思うのだけど、シオカラトンボによく似たオオシオカラトンボを何枚か。オオシオカラトンボもよくいるトンボのひとつで、6月から7月の半ばの頃は、シオカラトンボよりもよく見た。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ,2016年7月上旬,東京都

シオカラトンボと同様に♂は青くて粉っぽいのだけど、若干腹部が太く、翅の付け根と先端が黒。そして、目玉が黒いのが特徴。腹の先端は、シオカラトンボの方が黒い部分が広いように思う。

あまり警戒心がないのか、近寄っても飛び立たないことが多く、たとえ飛び立ったとしても元いた場所の近くにとまるように思う。ナワバリ意識が強いのだろう。他のトンボが来ると、飛び出していてバチバチと音をさせて追い払っている。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ,2016年7月中旬,東京都

こちらはオオシオカラトンボの♀。シオカラトンボの♀に似て麦わら色をしていが、腹が太く、目玉が赤黒いので区別できる。やはり、翅の付け根や先端が黒い。シオカラトンボの目玉は緑や青といった明るい色をしている。

念のため、ムギワラトンボというのはシオカラトンボ(またはオオシオカラトンボ)の♀、あるいは、未成熟の若い♂が麦わら色をしていることからきた通称です。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ,2016年7月中旬,東京都

同じ♀を近くから。マクロレンズを使っていたので、かなり接近したけれど逃げなかった。なにか小さなムシを捕えて食べていたようで、カチカチと音をさせながらアゴを動かしていた。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ 交尾,2016年7月下旬,東京都

交尾の様子。目玉の後ろを♂につかまれている♀は、腹部を♂の胸部の下にあてがっているが、ここから精子をもらっている。しばらく見ていたが、♂の腹がドクドクと脈打っていた。

交尾姿勢のまま飛んでいることもあるが、他の♂のナワバリに入ってしまうと、バチバチっと追われ、♀を奪われる♂もいるようだった。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ,2016年7月上旬,東京都
オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ,2016年7月上旬,東京都

この2枚は♂が狭い範囲を飛び回っているところを写したものなのだけど、黄色い花(ミズキンバイ)の後ろでは♀が産卵していた。♂は、♀の産卵中に他の♂に奪われないよう、低空で比較的ゆっくりと警戒飛行を繰り返すようだった。
♀の産卵シーンを写すチャンスを待っていたのだけど、ひとしきり腹の先で水面を打っていた♀は、しばらくすると飛び去ってしまった。そして♂は、何事もなかったかのように、近くの葉の上にとまっていた。ナワバリに現れる次の♀を待っていたのかな。

こういった、背景にコントラストがある場面で小さいものにピントを合わせようとしても、わがOM-D E-M1のC-AFはまったく頼りにならない。S-AFでも花や葉っぱにピントがいってしまうので、MFでピントを合わせながら連写した。当然ながらMF時の拡大表示(MFアシスト)やピーキングはオフにしている。昔ながらのやり方だが、そうでもしないと写せないので仕方ない。

OM-DでC-AFを選択しているときには、AF動作をさせていない(半押ししていない)ときにピントリングを回しても、フォーカスが移動しない。せっかく位相差によるピント追従ができるようになっているのに、しょっぱなのコントラストAF部分をMFでカバーすることもできない。なんとももったいないと思う。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ 産卵,2014年9月上旬,東京都
オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ 産卵,2014年9月上旬,東京都

こちらの2枚は♀が湿地の水たまりに産卵しているところ。2年ほど前にやはりE-M1で写したものだけど、MZD75-300IIの300mm端で置きピンで連写したものだと思う。このときも、♂がちょっと上の方を警戒飛行していたのを覚えている。

OM-D E-M1は発売から3年になるから、そろそろ更新時期だろう。3年使ってみて、すっかり諦めてしまっているところもあるが、よくフリーズすることくらいしか困るところはない。それでも、何かウホッとなるような機能改善に期待したいところ。