オナガサナエ(尾長早苗)は、サナエトンボ科の一種で、体長が60mmほど。同じサナエトンボ科のコオニヤンマに比べるとひと回り以上小さくてスマートなトンボ。♂しか見たことがないのだけど、♂の腹部の先端の尾部付属器と呼ばれる器官が長くて特徴的なので、この名前がついたのだろう。
8月の上旬に公園の池の周りを歩いていたら、生垣にスマートなトンボがとまっているのが見えたので撮影した。OM-D E-M1にMZD40-150PRO + MC14を使ったが、手で触れられるような距離だったので、全体を収めるときには焦点距離を短めにして撮影した。すべてフラッシュ使用で、シンクロ速度下限に設定している1/80秒で撮影。
うしろから210mm端で。それなりに絞っているのだけど、後翅の表面にピントを合わせたら、目玉も尾もボケてしまった。こういうときは、もっと遠くから写して画像をトリミングすればいいのかな。
目玉がきれいな緑色できれいだった。こういう角度で撮ると、偽瞳孔のせいでトンボが横目を使ってこちらを気にしているような具合に写る。フラッシュ光の反射が白いシミのように見えてしまうが。
おそらく陽射しを避けて休んでいたのだと思うのだけど、近くによっても逃げる様子もなく、周りを歩きながら数枚撮影できた。もっとも、レンズの最短撮影距離の70cmよりは離れていたとは思う。
♂のオナガサナエの特徴である長い尾部付属器。なんというか、気の利いた先曲がりのヤットコの先のような…とでもいえばよいのだろうか。この器官を使って♀の首筋をつかむのだから、少々のことでは逃げられないだろう。
生垣があったので、この角度ではこれ以上の接近はできなかった。より詳細を求めてマクロレンズに変えて生垣を揺らしながら近寄ろうとしたら、さすがに飛び去ってしまった。