4月も下旬になると足元に生えているいろいろな草がどんどん伸びてくるのを実感できる。草の葉の上の、小さなカミキリムシをよく見る季節。
キクスイカミキリは体長10mm程度の小さなカミキリムシで、キク科の植物によくついている。「キクスイ」という名前は「菊水」ではなくて「菊吸」からきているそうで、卵を産み付けるためなのか水分をとるためなのか知らないが、キク科の植物の新芽に噛みついて植物の導管を切断してしまう。そのために新芽に水が上がらずに萎れさせてしまう。菊の新芽の水分が吸い取られたみたいな被害がでるので、「菊吸」と。
草原や道端のヨモギなんかを齧っている分には誰も文句は言わないのだろうけど、菊を育てる園芸家にとっては大問題だろう。
新芽の先に上っていた。なんでも噛んでやろうという面構え。
こちらはベニカミキリで体長15mm程度だった。キクスイカミキリを上(背)から見ると黒地に朱色の点が1つという外見だが、ベニカミキリの前翅は鮮やかな赤で、前胸背に黒い点が5つある。このときはあまり動かずじっと日を浴びているようだった。
キクスイカミキリよりもちょっと大きいだけあって、カミキリムシらしい触角も立派。
玉川上水の柵の中にいたのを、身を乗り出してMZD14-150IIの150mm端で撮影したが、このレンズも天気さえよければ、よくはたらいてくれる。今年はきれいなハナカミキリやらトラカミキリやらを撮影したいものである。