シロフフユエダシャクいろいろ

週末の東京地方は天気もよく、風もなくて穏やかだった。いつものように公園をブラブラした。

シロフフユエダシャク
シロフフユエダシャク,2016年2月上旬,東京都

ちょっと前翅の斑紋が変わっているシロフフユエダシャクが、クヌギの森の外周部の木杭にとまっていた。青空や木々も一緒に写し込むべく、MZD12-40PROの12mm端を使った。

シロフフユエダシャク
シロフフユエダシャク,2016年2月上旬,東京都

こちらはMZD60mmマクロで接近して撮影したもの。いずれも絞りはf/8を使った。背面のバリアングル液晶を引き出しての撮影は液晶表示がカメラの光軸とずれているのでどうも苦手である。

シロフフユエダシャクの前翅には、だいたいの場合黒っぽい横線が3本見えるのだけど、この個体では2本しか目立たない。その2本に囲まれた白っぽくて幅広い部分が目を引いた。

シロフフユエダシャク
シロフフユエダシャク,2016年2月上旬,東京都

木杭の上で日光浴中。この個体は、翅の地の白い部分と横線の黒っぽい部分がはっきりしていた。

この日は気温のせいか? シロフフユエダシャクがゾロゾロとでてきていたようで、木杭や照明の支柱でいくつか見ることができた。

シロフフユエダシャク
シロフフユエダシャク,2016年2月上旬,東京都

こちらは照明灯にとまっていたもので、このあたりでは一番よく目にするごちゃごちゃした模様をもつ♂。この状態での左右の翅の幅が20~25mm程度だった。

シロフフユエダシャク
シロフフユエダシャク,2016年2月上旬,東京都

上の♂とは別の照明灯を上っていた♀。おそらくシロフフユエダシャクだろう。かなりのスピードで支柱を駆け上っていたので、動画を撮ろうとしていたら、地上から1.5mくらいのところでピタッと止まってしまった。しかたないので普通に撮影。

OM-Dの静音モードのこと

今回載せたものはOM-D E-M5IIを使って自然光で撮影した。そのとき、いつも使っているシャッターモードの低振動モード(電子先幕シャッター、メカ式後幕シャッター)ではなくて、静音モード(前後幕とも電子シャッター)というのを使っている。このモードでシャッターを切ると、撮影者のみに小さなコンデジみたいな感じのかすかな音が聞こえる。

低振動モードでは、レンズの焦点距離に基づいてシャッター速度の下限が決まるので(絞り優先AEのとき)、MZD60mmを使っている場合には、1/125秒を下限として維持しつつセンサー感度(ISO値)を上げて適正露出に導こうとしてくれる(なお、フラッシュを強制発光に指定していると、また話が変わってくる)。
それに対して静音モードでは、絞り優先AEで絞り込んでいくと、シャッター速度が1/20秒に低下するまでISO AUTOの下限値(ISO 200)を維持しようとし、それでも露出が足りなければ、初めてISO値が上がり始める。つまり1/20秒が下限となる。今回載せたものは、絞りf/8を使って 1/30~1/160秒で切れており、すべてISO 200だった。

なお、低振動モードでも静音モードでも、ISO AUTOの上限に達してもなお露出が足りなければ、当然ながらシャッター速度が下限値の1/20秒より低下し始める。

静音モードは、周囲に聞こえるシャッター音が皆無なので、客席から室内楽の演奏を撮影するのにも使ったのだけど、演奏者を撮影するなら1/125秒以上のシャッター速度を使わないと想定以上にブレてしまうし、絞りを開くとボケてしまう。必然的に大きなISO値に固定して、シャッター速度があまり低下しないようにした。

静音モードは、動かないものを低ISO値で撮りたいときに、操作が少なくて済む便利な機能である。もともとE-M5IIのシャッター音はとても小さいから、シャッターショックを極力避けるための静物モードという方がしっくりくるかな、という感じ。