セツブンソウ

東京のセツブンソウは、1月の終わりからはじまって2月の半ば過ぎくらいまでが見ごろと思う。名前からいっても、節分や立春をはさんだ時季に見るのがふさわしそうに思える。

セツブンソウ
セツブンソウ,2016年2月上旬,東京都

うまい具合に陽射しを浴びて立ち上がっていた。

セツブンソウの5枚に裂けている白い花(キンポウゲ科の草花らしく、実際にはガク)の直径は15~20mm前後と小さく、地面から立ち上がる高さも4~8cmといったところ。
なので、撮影するときには地面に両膝を着くくらいの覚悟(?)は必要で、なおかつ通路沿いに都合のよい花があるわけではないから、焦点距離が長いレンズも必須と思う。上の写真は、OM-D E-M1にMZD40-150PRO + MC-14を着けて望遠端で撮影。

セツブンソウ
セツブンソウ,2016年2月上旬,東京都

こちらは通路に近いところに咲いていたものをMZD60mmマクロを使ってきわめて至近距離から撮影。フラッシュも使った。開花してからちょっと時間が経っているためなのか少し傷み気味に見えるが、肉眼では全然分からなかった。

白い5枚のガクの内側にある、先端が黄色いで根元が紫がかっている柱のようなものが、花弁の名残にあたる蜜腺と呼ばれる器官らしい。先端の黄色いところから蜜を出して昆虫を呼ぶのだろう。写真を拡大して見ると、蜜腺の根元は2本に分かれている。その内側が雄蕊で、先端に花粉の入ったヤクと呼ばれる青いフクロがついており、これもいい色合いだった。
ガクとか蜜腺の話はどこかで書いたなと思って検索してみると、同じキンポウゲ科のクリスマスローズの話のときだった。

セツブンソウ
セツブンソウ,2016年2月上旬,東京都

これはRCフラッシュを花の正面から当てつつ横から撮ってみたもの。
ふつうは右手にカメラで左手にフラッシュなので、自分の右側から光を当てるのはほとんど無理なのだけど、セツブンソウにほとんど覆いかぶさるような体勢で右手にカメラを構えつつ、カメラの上に左手を伸ばし右肩よりも右側でフラッシュを光らせた。
フラッシュを地面に置こうかとも思ったのだけど、いろいろと新芽が出ていたり、出ようとしたりしているので、極力そういうことは避けたい。

セツブンソウ
セツブンソウ,2016年2月上旬,東京都

開きかけの花。今回載せた花は、朝の9時半~10時くらいに撮影したものなので、もうちょっと陽射しが高くなってくると、開き立ての新鮮な花を見ることができるだろう。天気の良い日は、しばらく楽しめそうである。