アオスジアゲハ

アオスジアゲハ (青条揚羽, Graphium sarpedon) は、東京では5月の初め頃から10月いっぱいくらいまで姿を見せてくれるお馴染みの蝶。5月の初めに都内で撮影した何枚かを掲載。
アオスジアゲハアオスジアゲハはとても高速に直線的に飛び去っていく印象が強いのだけど、このときはいくつかのハルジオンの花で吸蜜している様子を見ることができた。
ハルジオンとヒメジョオンはよく似ていて、あまり見分けが付かないのだけど、花びら(実際はタンポポと同じように、細い舌状花の集合体)が柔らかそうで、蕾が下を向いているのがハルジオンと覚えている。とはいえ、野の花、野の虫はいろいろな色や形態になり得るから、あまりアテになりませんが。

アオスジアゲハアオスジアゲハが吸蜜するときは、たいてい翅を開かない。完全に閉じているかと言えばそうでもなくて、だいたいはバタバタしているような気がする。このときは、E-M1にMZD75-300IIの望遠端(F6.7)で撮っているので、あまりシャッター速度も上がらず、被写体ブレ気味になったものが多かった。1/2000くらいで切りたいもんですが、ISOを上げるのも躊躇してしまうところ。

アオスジアゲハアオスジアゲハの特徴の一つとして、吸蜜中の口吻(ストロー状の器官)が真っ直ぐになっていることが挙げられる。多くの蝶では、いったん前に伸びたストローが下に曲がって花に入っていくように見えるのだけど、この蝶の場合は真っ直ぐ差し込んでいる感じ。どうやら、他の蝶に比べて口吻が短いからということらしいが、詳しくは分からない。

アオスジアゲハ鮮やかな青い筋が印象に残るが、後翅の裏側には、他のアゲハチョウと同じような赤い斑紋もある。
この蝶の英名は、Common Bluebottle というらしく、有名なコーヒー屋と同じ名前である。では、Bluebottleって何?と思ってweb辞書を調べてみると、「キンバエ、クロバエ」という訳が最初に出てきた。コーヒー屋の方の由来も気になってしまう。