3月後半(16日~31日)に写した蛾の写真から目ぼしいものを載せた。
当初は2015年の3月後半に撮影した蛾の写真を載せていたが、2016年以降に写したものも追加することにした。そのため、すでにほかの投稿で使った写真も含まれていることがある。
シャクガ科
ケヤキの幹に ホソウスバフユシャクがいたので反射的に撮影。
フラッシュを使って撮影していたら、ジャケットの左袖に飛び移ってきたので、右手で追い払ったりはせず、片手でカメラを握って撮影。蛾にも好かれるようになってしまった。その後、軽く腕を振ったら頼りなげに飛んでいった。
交尾中。公園をひと回りして戻ってみると、メスだけが残されていた。
朝早い時刻、シロトゲエダシャクがヒノキの幹にとまっていた。フランス語では蛾のことをpapillon de nuit (夜の蝶)と云うらしいが、これは朝の夜の蝶。広角レンズを使って朝の雰囲気を取り入れつつフラッシュの首を右に向けて写したもの。
同じ個体をマクロレンズ(60mm)を使って。
下旬になり桜を見物している人も多かったのだけど、早春のフユシャクと言われるシロトゲエダシャクが桜の木にとまっていた。ちょっと小さめの個体だった。写真左上には不鮮明ながら桜の花も写り込んでいる。ちょっと前までは冬だったのに、季節はあっと言う間に変わってしまう。
春を代表するような蛾なのだろうか、アトジロエダシャクをあちらこちらで目にした。翅に縦にはいったスジが、折り目線のようだなと見るたびに思う。フラッシュを使ったのでちょっと赤っぽくなり金粉を散らしたように見える。
こちらは自然光で撮影。ちょっと露出オーバーかも。
なんとなくキリガっぽい外観なのだがエダシャクの仲間。外側の線(写真では下側の線)が、大きくぐにゃぐにゃ曲がっているのが特徴とのこと。もうちょっと色彩豊かだと良かったのだけど、これも地味な蛾でした。自然光で撮影。
交尾中のトビモンオオエダシャク。東京の23区内や隣接する市域の公園では、3月上旬から下旬にかけて目にすることが多い。
ようやく色のきれいな蛾をみれたなぁと思った一頭。色合いの面では地味な蛾を見ることが多かったので。自然光で撮影。名前は、黄色い紋がある黄色い並尺蛾ということのようである。
モンキキナミシャクを見た直後に、また地味な蛾に遭遇したので撮影した。蛾は個体ごとの模様や色の差異が大きいのでなかなか特定できないのだけど、内側、外側の線の波状の曲がり具合や、前翅中央前よりに黒っぽい紋があることなどから、フトジマナミシャクと推定した。しかしながら、フトジマナミシャクは初夏にでてくる蛾のようなので違うような。
前翅全体の緑色が美しいアカモンナミシャク。
早春に現れるウスベニスジナミシャク。緑っぽいのはいるのだけど、薄紅色の筋がある個体は見たことがない。
雰囲気で(?)シロテンコバネナミシャクと思ったのだけど、ウスベニスジナミシャクかもしれない。まったく自信なし。
こちらも上の2種に雰囲気の似たナミシャク。前翅の太い帯(外横線と中横線)が後縁あたりで接触していることや色などから種名を判断した。短いレンズだったので小さくなってしまった。
カバナミシャクの仲間は外見が似ていたり翅の模様が擦れて見えなくなっていたりするから、撮ってきた写真に種名をあてていくのに時間がかかってしまう。この写真は比較的明瞭に模様が見えるからソトカバナミシャクと断定したが、違っているかも。
ヤガ科
シロヘリキリガと推定。こげ茶色の模様がきれいだった。通勤途上、ケヤキの幹の地上1m前後にとまっていたので撮影。
ついでに、「何かいるんですか?」、「蛾ですよ」と、見知らぬ人と会話した。
翅脈が葉脈のようで枯れ葉にしか見えないアカエグリバ。
早朝の公園のアスファルトの通路の上で見つけたが、最初は枯れ葉が落ちているのかと思った。そこらにあった落ち葉に乗ってもらい木杭にのせて撮影した。
その他
朝歩いていたら、照明灯に爪楊枝のような色合い、太さの物体が見えたので近寄ってみると、トリバガ(鳥羽蛾)の一種だった。ちょうど出現の時季だったようで、あちらこちらの灯りの近くにとまっているのを見た。飛ぶときは、鳥の羽のようになるのかな。
こちらも早朝に見たのだけど、こうしてとまっているときの長さは10mmもなくて、自分でもよく気が付いたもんだと思う。気が付いてしまうと、カメラを持っているときには反射的に撮影しようとしているのでした。
全体が黒っぽくて分かりづらいのだが、翅の中央部に三角形の黒い紋があり、他に妥当な蛾も見当たらなかったので、クロサンカクモンヒメハマキだろうと推定した。
マエアカスカシノメイガは都内でもポピュラーな蛾(ツトガ科ノメイガ亜科)で、桜の花が気になりだすころになると毎年よく目にする。