ホトケノザとヒメオドリコソウ

春になってまず目につくのが、公園にも駐車場にも庭の隅にも咲く、いわゆる雑草と呼ばれる草花で、その中でも代表的なのがホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ハコベ、タンポポといったところだろう。名前があるのに雑草ということもないのだが。

ホトケノザ
ホトケノザ,Mar.2015

ホトケノザはシソ科オドリコソウ属の植物で、毎年春先~初夏にかけて咲いている。茎を取り巻くように段々に葉がつく形状が、仏像の台座に似ているのでホトケノザという名前になったらしい。マクロレンズを使っているせいか、毎年のようにこういった花を写してしまう。

ホトケノザ
ホトケノザ,Mar.2015

もうちょっと近づいてみると、唇型というより舌を出したヘビのような花で毛が多い。この舌のようなところに授粉してくれる蜂や虻がとまり、頭を突っ込んでくれればしめたもの、といった感じ。

ヒメオドリコソウ
ヒメオドリコソウ,Mar.2015

ヒメオドリコソウもシソ科オドリコソウ属の植物で、小さいオドリコソウということで「ヒメ」になったのだろう。花の形状はホトケノザによく似ているが、春先は若葉が赤味を帯びていることが多くて花があまり目立たない。

先日観察していたら、ミツバチはこの花にはあまり近づかず、周辺のオオイヌノフグリの花を順々に訪れていた。花粉を集めやすいためか、まだ時季が早いのか?

オドリコソウ
オドリコソウ,Apr.2014

オマケで、シソ科オドリコソウ属を代表するオドリコソウ。去年の4月に写したもので、ちょっと色が変だが。背丈が50cmほどあって、前の2種よりも10倍近く大きい。葉っぱがまさにシソのよう。ただ、ヒメオドリコソウとはあまり似ていないように思う。
茎を取り囲むようについた花が踊り子さん風なのでオドリコソウということだけど、赤ん坊のベッドの上でグルグル回ってるやつに似てるように思った。