春のキリガ

春になってきてだんだんとフユシャク以外の蛾も目に付くようになってきて、ヤガ科ヨトウガ亜科に属する蛾をいくつか見ることができた。
漢字で書くと、夜蛾科夜盗蛾亜科となって、いかにも夜に活動しそう。ヨトウガの仲間の幼虫は、一晩のうちに畑や庭の野菜、芝生、草花をダメにしてくれたりする。

ホソバキリガ
ホソバキリガ,2015/3/1,小金井市

ホソバキリガ。成虫では越冬せず、東京でも2月の終わりくらいには羽化して活動を始めるという。サワラの幹の裂け目に身をひそめていた。
ホソバキリガと判断したのは、翅にフラッシュの光が反射して見にくいが、下側(外側)の筋が外縁部でL字状に曲がっているから。翅の反射を抑えて撮る方法を工夫しないといけない。

ブナキリガ
ブナキリガ,2015/3/1,武蔵野市

こちらはホソバキリガとよく似ているが、先ほど書いた外側の線が極端には曲がっていないので、ブナキリガと判断した。夕刻にエダシャクの仲間を探索していたら、鉄柵にとまっていた。後ろ頭がフサフサ。

ブナキリガブナキリガをほぼ真上から見たところ。角度の関係か反射がなく模様もよく分かる。
「xxxキリガ」という名前の由来が分からない。紡錘状だから錐蛾なのかな。

ブナキリガ
ブナキリガ,2015/3/4,調布市

これもブナキリガだが、後ろ髪?が乱れており抜け毛も目立つ。鳥に突かれでもしたんだろうか。

カシワキボシキリガ
カシワキボシキリガ,2015/3/1,小金井市

カシワキボシキリガだと思う。ヒノキの樹皮の隙間に埋もれるように張り付いていた。この種は成虫で越冬して春を迎えるらしいのだけど、冬の間はどこで過ごしていたのかな。カシワキボシキリガ
フラッシュの反射で翅が金色がかって見えるが、自然光ではもっと白っぽく、わずかに黄色味がかったような色だった。
撮影にはすべてOM-D E-M5IIにMZD60mm F2.8を着けて、付属のフラッシュを使用した。E-M5IIでの撮影回数が増えてくるにつれ、ちょっとしたトラブルにも遭遇しているが、それはそのうちまとめて。