オオトラフハナムグリ
ちょっと前に都内の林間部を徘徊していたら、オオトラフハナムグリのオスがいたので撮影。
オオトラフハナムグリはオオトラフコガネとも呼ばれていて、コガネムシ科トラハナムグリ亜科に属するコウチュウの一種。明るい色合いや背中のきれいな縞模様が人気のハナムグリで、この季節の生息地ではカメラをぶら下げた人や、捕獲のために小型のタッパーを持った人たちが道端の草や花の上を、目を皿のようにして探している。
この日は3個体ほど見たが、うまく撮れたのは一つだけだった。陽の当たる場所よりも、陰になったところにいるような印象で、フラッシュを使わざるを得なかった。
体長15mm弱といったところで大きなハナムグリだった。触角の先(触角片状部)が3つに分かれて扇のように開いていて、体長のわりにその部分が大きく見えるのが印象的。3対の脚もすべて長い。
今回撮影できたのはすべてオスなのだけど、メスは全体が黒くて地味なようである。オスがいるならメスもいそうなものなので、機会があれば探してみたい。
ヒメトラハナムグリ
トラつながりで、ヒメトラハナムグリの写真も。
ヒメトラハナムグリは体長10mm前後でオオトラフハナムグリに比べると小さいが、コガネムシ科トラハナムグリ亜科に分類されているからオオトラフハナムグリに近い種ということだろう。
背中の虎縞風の模様や黄色い毛が目立ち、花についているとミツバチの仲間に見えてしまう。今回の写真は2年前のものだが、ちょうどミドリシジミのシーズンに毎年出会うムシ。
ヒゲブトハナムグリ
今年の5月の上旬に写したヒゲブトハナムグリも何枚か。
全体に毛深く、後ろ側2対の脚が長く、3つに分かれて開いている触角先端(片状部)が特徴的。
東京都23区内では絶滅が危惧されているが、区部に隣接した市域では短い期間ながら意外と普通に見ることができる印象で、今回載せた写真も自宅から数分の場所で撮影した。
3つに分かれて開いている触角先端が草に影を作っていた。
ヒゲブトハナムグリは、コガネムシ科のxxxハナムグリ亜科に分類されているのだろうと思っていたら、独立したヒゲブトハナムグリ科に属していた。つまり、ほかのハナムグリとは何か大きな違いがあるということだろう。
ヒゲブトハナムグリは飛び立つときに鞘翅を立ててから後翅を出してカブトムシのような姿で飛ぶ。他のハナムグリ類(カナブンなど)は、鞘翅をちょっと動かして隙間をわずかに作り、そこから後翅を出して鞘翅は立てずに飛ぶから、そのあたりが違いなのかも。今年も飛び立つシーンを撮りそこねてしまったので、来年はなんとかしたいところ。