キノカワガはその名のとおり、木の皮のように凹凸のある翅をもっていて、色も含めて樹皮そっくりなのでなかなか見つけられない蛾の一つだと思うが、この冬は今のところ2頭に遭遇できた。
最初の2枚はMZD30mmで、もう1枚はMZD60mmを使った。絞りはf/8で、ブロック塀の方はフラッシュをRCモードで使い、樹皮にいる方は自然光でふつうに撮影。どちらも頭から閉じている翅の先までが25mm程度とさほど大きな蛾ではないので、どうしても近寄って写してしまうのだけど、ちょっと離れて樹皮に紛れた様子も残しておけばよかった(後日、撮影して最後に追加しました)。
さすがにフユシャクの♀ほど小さくはないのだけど、絞りf/8ではちょっと離れても被写界深度を超えているから、クロスジフユエダシャクに続いて手持ちでフォーカスブラケット撮影し深度合成もしてみた。絞りf/4、ssは1/200秒でフォーカスステップ3で10枚連写。
ブラケット撮影の最初と最後だが、最初はもっと手前の左側の翅の先にピントを合わせたつもりだったのに、ちょっと後ろになってしまったのが残念。フォーカスブラケット撮影を繰り返すと、似たような画像ばかりになってしまって、確認する気がなくなる。
この場合は30mm×30mmほどの矩形を切り取ればよかったので、もうちょっと連写枚数を増やした方がよかったかもしれない。ただそれだけ要静止時間が伸びてしまうが。
10枚の画像からCombineZPで深度合成したもの。合成の結果生じる、本来は切り取るべき部分も画像に残っている。上の方で載せた絞りf/8のものよりも、翅の立体感がでているような気もする。
身体を固定できるほどしっかりした樹木の、陽当たりのよいところにとまっていてくれさえすれば、手持ちでも深度合成用の撮影はできるようだ。
深度合成用の撮影に限らず、三脚を立てた方が楽じゃないの?と思われるかもしれないが、レンズの先端を被写体から10cmほどの位置に、しかも影を作らないように配置できるなんて都合のいい話はなくて、三脚持って行っても使えるケースに遭遇しないことが多々あった。置き忘れもなくなるから、三脚は外では使わなくなりました。
そういえば、オリンパスの新しいシンクロ手ブレ補正を装備した、100mm F4マクロとかでませんかねぇ。撮影倍率は1倍まででいいので。12-100mm F4PROをちょっと使った感触では、1秒開けてるくらいはへっちゃらなんだけどね。
追記
約1週間後に同じ場所を訪れたところ、同じところにへばりついていたので、ちょっと離れて撮影。
幹の南西向きの樹皮にとまっているので、昼頃になるとしっかり日光があたって暖かいのだろうか。その代わり、ちょっと明るい色のせいですぐに見つかってしまう。直射日光がなければ、あまり目立たないのだと思うが。このまま春までここで過ごすのか、あるいはこのところの暖かさのせいで、ネグラをかえてしまうのか。また訪れると思うので見てみたい。