概要
ちょっと前に、「Arduino PRO MINI スリープモードと消費電流」という話で PRO MINIのPower On LEDが数百μ~数mA消費していることが測定して分かったのだけど、特に消費電力が大きかった方の中華ボード の The Simple (Arduino PRO MINIであることに変わりはない)からPON LEDの直列抵抗を外しLEDが点かないようにした。
中央左側で光っているのがPower On LEDになる。右端のLEDは、I/OポートのD13に接続されているオンボードLED。
アマゾンを見てみたら、現在の価格は336円(送料込)になっていた。どうなっているんだろうか。
Power On LED部分
以下の2枚の写真は、Olympus AIR A01とMZD60mmマクロレンズを使ってほぼ等倍で撮影し、同じ位置になるように切り出したもの。
中央部の白い長方形の部材がPON LEDで、電流を通すと赤くまぶしく光る。その下の 102 と書かれているチップ抵抗がLEDの直列抵抗だろう。SparkFun社が公開している回路図では10kΩなのだが、The Simpleには 1kΩがついている。
該当の抵抗をピンセットで押しながらハンダゴテをあて、直列抵抗を外した。外した、というより割ったというべきか。若干傷がついたが痛くもかゆくもない程度。下の方の、黄色いコンデンサの下にわずかに見えている破片は除去した。
消費電流の測定
PRO MINIには、最近出番のないArduino ADKからテスターを介して+5Vを与え、電流値を読めるようにした。そして、以下のような簡単なスケッチを使った。
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#include <avr/sleep.h> #define START_MSG String(__FILE__) + " start." #define RED_LED 13 void setup() { Serial.begin(115200); Serial.println(START_MSG); pinMode(13, OUTPUT); digitalWrite(13, 0); set_sleep_mode(SLEEP_MODE_PWR_DOWN); sleep_mode(); } void loop() { delay(1000); } |
9行目のオンボードLEDをつけたままにしたり、11行目のsleep_mode(); をコメントアウトしたりしながら、何度か電流値を読んでみた。
測定結果
- 通常動作時:17.2mA
- SLEEP_MODE_PWR_DOWN : 0.27mA
- SLEEP_MODE_PWR_DOWN : 3.33mA (オンボードLED ON)
スリープ時に流れる電流は、わずか270μAになった。オンボードLEDをONにしたときとの電流差を見れば、常時点灯するPON LEDを外したことによる節電効果は明らか。
なお、前回(PON LEDがあったとき)の結果は以下のようになっていた。
- 通常動作時:22.4mA
- SLEEP_MODE_PWR_DOWN : 3.6mA
- SLEEP_MODE_PWR_DOWN : 6.8mA (LED ON)
前回は、PON LEDを外すことで3.2mA改善すると予想し、スリープ時には0.4mA程度だろうと予想していた。実際に外してみると0.27mAとなり予想を上回った。安物のテスターを挟んだだけなので、あまり正確とは思えないが。
撮影風景
今回は気が向いてOlympus AIR A01を使った。
AIR A01用のアプリとしては、マニュアルフォーカス時に14倍拡大表示ができる自作アプリを使った。もう去年の8月の話なんですね。
最大撮影倍率(このレンズでは等倍)での撮影時は、レンズのフォーカスリングを回してピント合わせができない(等倍ではなくなる)から、あらかじめレンズのピント位置を等倍にしておき、スマホ画面をにらみながらA01を載せている微動スライダーを上下させた。レンズを等倍に維持するには、MFにしておくことと、レンズリセットオフが必須。
今後こういう撮影は、そろそろ出荷されると期待しているMZD30mm/F3.5を使うことになると思う。新しいレンズではワーキングディスタンスも縮まるはずなので、等倍や1.2倍で撮影するときに都合のいい、台というかフレームというか、そういうものがあると便利そうである。AIR A01のオシリにガッチャンコできて、金属板やチャネル材にネジ止めできるくらいの強度があるマウンターだけあれば、あとは簡単だろう。
レンジファインダー風のガワとか腰にぶら下げるアダプタとか、オシャレ用品は出てきているようだが、役に立ちそうなモノは自分で作るしかないのかな。