OLYMPUS AIR A01 ライブビュー拡大表示とAF/MF

暑くて外に出たくなくなり、またOLYMPUS AIR A01用のAndroidアプリである、capture1に機能を追加してしまった。
毎度繰り返しになるが、capture1というアプリは、AIR A01用のアプリを作るための開発キットとして用意されている “CAMERA KIT FOR DEVELOPERS”(https://opc.olympus-imaging.com/tools/sdk/) に付属の撮影アプリサンプル “ImageCaptureSample” にいろいろと機能を追加しているもので、今のところビルドしたAPK自体の公開は予定していない。折を見て追加した部分のソースコードもブログに載せていく予定。これまでの機能については、AIR A01というタグで検索してください。

拡大してMF

拡大表示とMF操作

今回は、スマホに表示されるライブビュー画面の一部を拡大表示すること、通常時/拡大時ともにAF/MFの切り替えができること、拡大する際には通常時のAF枠の内容を中心に表示できることを目標とした。被写体としては、昔釣り人だったときに何かの記念品としてもらった古いリールを置いてみた。


例によって、AIR A01に取り付けたスマホ画面をビデオ撮影した。ライビュー左側の “X1″という表示が拡大倍率(X1は通常表示)、”toMF”という表示をタップするとAF/MFの切り換えができるようにした。もっとオシャレな表示方法もあるとは思うのだけど。

capture1を起動し、すぐに左側のロゴマークにAF枠をあわせて普通に撮影している。AIR A01が撮影動作中は電池マークの上側の撮影可能枚数の位置にBUSYと表示され、画面上にわずかに見える本体のLEDが点滅する。
次に、”X1″をタップすると表示倍率を選択するリストが現れる。このリストには、現在のCAMERA KIT で設定可能な撮影倍率をすべて羅列した。その中からX10を選択すると、直前にAF枠があった箇所を中心にライブビューが10倍表示となる。
拡大表示中もAFポイントの設定とAFロックが可能になっている。OM-Dなんかにもある拡大AFという機能にあたる。拡大AFさせた状態でもシャッターボタンをタップして撮影している。
今回は動作の様子を撮るためにひ弱な三脚にのせたAIR A01にスマホを背負わせているので、タップするたびにレンズが揺れているが、実際の使用時にはもうちょっと考えた方がよいでしょう。
そして、toMFをタップしてMFに切り替え、レンズのピントリングを回したときのライブビュー表示の変化を見てから、MFのまま撮影している。

撮影結果

AIR A01から抜いたJPEGファイルから、等倍表示にできるようピント部分を1200×900で切り出した画像を並べてみた。画像をクリックすると、最大で1200×900で表示する(ブラウザのウィンドウサイズに制限されることに注意)。
AIR A01にはMZD60mm F2.8を着けており、ISO400、f/5.6で1/15秒。

普通にAF
普通にAF

印象としてはちょっと甘いが、どこにピントがあっているのかが分かりづらいせいもある。通常表示時には、画面上でタップされましたよ、という通知を受けてAFポイントをカメラに指示おり、フォーカス枠の中央部のはずなのだが、面積的にはちょっと広い。

拡大してAF
拡大してAF

普通にAFしたときよりは、ロゴにピントがきているような印象。
実は拡大AFは実現できないんじゃないかな、と思っていたので先にAF/MF切り替えを作ったのだけど、これができるんなら、(AFレンズに限っては)わざわざMFにすることもないと思った。

拡大してMF
拡大してMF

拡大AFしたものと同等か。ライブビューの解像度をあげて老眼鏡をかけて操作すれば、もっとピントを追い込めるような気もする。
この投稿の1枚目にのせた写真は、この画像の全体像である。

雑感

その他の機能としては、JPEG保存時のファイルサイズ変更や、ライブビュー表示およびJPEGのアスペクト比の変更を実装した。コンベンショナルなデジカメの機能が実現できたら、ウケのいい機能としてHDRやタイムラプスという話になるのかもしれないが、それらもスマホで実現できている機能の後追いに過ぎない。
AIR A01というカメラが掲げる「新しい写真体験」というのがいま一つピンと来ないのだけど、カメラを操作するAndroidプログラミング自体が、新しい体験なのは間違いない。次は写真の構図を勉強して、ライブビュー上にいろいろな構図テンプレートを表示する機能でも作って、少しはマシな写真を撮る練習でもするか。