9月の初め、アサザが生えた小さな池でギンヤンマが産卵していた。
ギンヤンマはポピュラーな大型のトンボの一種で、虫取り少年の憧れとしては、オニヤンマと双璧をなすだろう。オニヤンマが水から離れたところで比較的ゆっくりと偵察飛行しているのに対し、ギンヤンマは水の上や岸のあたりを高速に周回していることが多いように思う。
当然、高速連写ができるデジタルカメラでもその飛行を追うのだけど、わがOM-Dではなかなか満足に捉えることができず、歯がゆい思いをする。せめて止まっている姿を写したいなと思って目で追っていても、なかなか止まってくれず、やがて視界から消えてしまうのである。
産卵している光景はたまに見るものの、遠いことが多くて眺めるだけのことが多かったのだけど、このときは岸の近くで産卵していてくれていて、MZD40-150PRO + MC-14の210mm端でちょうどいい距離だった。
♂に対して♀の翅に赤みがかかっていることや、腹の上面もやはり赤くなっていることがよく見える。たぶん、飛んでいるところを横からみると、♀も緑色に見えると思うのだけど。
産卵するときも、一か所にずっといるわけではなく、転々と場所を変えながら卵を産み付けていくようだった。水面近くを連結飛行している様子も写したいなと思ったものの、わりとすぐに着地(着葉?)してしまって、動きが読めずうまく追えなかった。このあたりはカメラというより、対象をよく見ることでなんとなくであっても生態を知っておく必要があるだろう。
ギンヤンマを見ていたら、近辺にカワセミの若者が飛んできてしまい、そちらに気をとられている隙に見失ってしまったのが残念。