冬は自宅のベランダからオリオン座や「冬の三角」といった南に見える星座を写してみることが多い。星空雲台ポラリエという小型赤道儀にOM-D E-M10を載せ、オリンパスのM.Zuiko Premiumシリーズの単焦点を使っている。
ポラリエの上に載っているコンパス状のものはポーラーメーターという、水準器、コンパス、傾斜計がセットになった優れもので、北極星が見えない南向きのベランダでもなんとなく高度や方位を設定できる。
注意すべきことは、上の写真のようにカメラを載せると、カメラの磁気の影響でコンパスが北を指さなくなること。E-M10では大きな影響はないが、E-M1を載せるとかなり針が振れる。事前に方位を設定してカメラを載せるときには外した方が良さそうである。
ポラリエの仕様では単三電池2本で二時間駆動できることになっているが、電池を交換し忘れて途中で止まってしまうと困るので、スマホを充電するための大容量二次電池を外付け電源として使っている。寝てしまって朝までほったらかしにしたことがあるが、カメラは電池切れになっていたがポラリエ自体は動いていたから、6時間以上の連続稼働も可能ということだろう。
冬に南側に見える星座といえばオリオン座ということで、天気の良さそうな夜を選んで、いろいろなレンズで撮影してみた。
都心の灯りや東側に夜の遅い街がある影響で、あまり露光させると画面が真っ白になってしまうから、絞りはf/2~f/2.5、シャッター速度は20~25秒前後。長秒時ノイズ処理が同じだけかかるので、インターバルタイマーを利用して1分に1コマくらいの頻度で2時間ほど勝手に撮影させることが多い。たまに流れ星でも写っているとうれしいな、というところ。
もっとたくさん写りませんかねーと思ってしまう。
星を滲ませて大きく写すためには、KENKO の PRO SOFTON Aというフィルターが定番。
25mmの画角は、オリオン座とその周辺を写すのに具合がよいと思う。
こういう撮影をしていて面白いと思うのは、肉眼ではせいぜい2等星ちょっとくらいまでしか見えないし、カメラが作ったjpegにも大して星が写っていないのだけど、OLYMPUS VIEWER 3でRAWからJPEGをつくるときにトーンカーブを操作すると、星がどんどん見えてくること。実はいっぱいあるんだねーと感心してしまう。
17mmを使うと、オリオン座と冬の大三角がうまく収まってくれる。
住宅街なので、時刻が遅くなってくると、隣家の地デジアンテナが写りこんでしまう。12mmを使うと、こういったアンテナ、電線の他、地上の明るさの影響をもろに受けてしまって具合が悪かった。
たまには、キラキラ感が欲しくてR-CROSSというフィルターを使ったときの写真。逆に、SOFTONフィルターの効果の大きさがよくわかる。SOFTON + R-CROSSという重ねがけはしたことがないので今度やってみよう。
たまには、星がよく見えるところに行って撮影してみたい気もするのだけれど、冬は寒いし夜は眠いしな、なんて思ってしまって腰が上がらない。