12月になって、コナラやクヌギの根元あたりを丹念に見ているのだけど、なかなか(できれば産卵中の)フユシャク蛾の♀はおらず、その代わりにカシワキボシキリガによく遭遇する。
このキリガ(ヤガ科ヨトウガ亜科に含まれる一部の蛾の総称で、かつてはキリガ亜科に分類されていた蛾)は、晩秋から初冬に成虫が現れてきてそのまま冬を越すようである。本格的に寒くなるとあまり目に付かないのだけど、この時季はクヌギやコナラの樹皮の割れ目や隙間なんかにカラダ半分入り込んでいたりする姿をよく見る。
こういう姿を見かけるのが定番で、1枚目のように堂々と? 幹にへばりついている方が珍しいように思う。
まったく同じ場所で連日見かけるということはないのだけれど、同じ森の似たような樹木で毎朝見たりする。実は同一の個体が夜のうちにちょろちょろ動いているのかもしれない。
一つ上のと同じときに同じ場所で写したもの。上のものは、左上角あたりから(蛾の左斜め上から)RCフラッシュをあてており、こちらはカメラ付属のフラッシュをそのまま発光させている。
結果として、上のものは蛾の頭部や樹皮に若干の陰影がでているものの、翅がテカっていないから、線の走り具合や模様がよく見える。また、樹皮の立体感というかリアル感もあるように思う。ああもっと早く手持ちRCフラッシュを使うようにしていればよかった、と思うことしきりなのです。
雨の朝にも撮影。翅に細かい水滴がついている。雨のため、あまり効果的に使えなかったもののやはりRCフラッシュ使用。
オリンパスのFL-300R(に限らず、オリンパスが出している別売のちゃんとした陸上用フラッシュ全般)は、防水でも防滴でもないから、雨の日には相応の用心が必要で、しょうしょう遠慮がちにカメラからあまり離さずに発光させた。このときは右手にカメラ、左手にフラッシュで、ビニール傘は頭で支えた。すっかり変な人なのである。