カタクリ(Erythronium japonicum)は、ユリ科カタクリ属のうち、唯一日本国内に自生している花で、東京地方の植物園や公園で見ることができるのは、ちょうど桜と重なるように、3月の半ば過ぎから4月の初めまでの2,3週間ほどの間だけ。
野川公園のカタクリは、「かたくり山」と呼ばれる小さな丘状の花壇の中や、その周辺でぽつぽつと咲いていた。かたくり山はクヌギやコナラといった照葉樹に囲まれていて、その落ち葉の中にカタクリやらミスミソウやらが顔を出していい雰囲気なのである。
ただ、通路からカタクリまでの距離は5m以上あるから、じっくり観察するには、双眼鏡か超望遠レンズがいるかもしれない。
こちらも野川公園のカタクリ。いつも午前中に訪れるのだけど、午後の方が光線の具合がよいかもしれない。色の薄い花が多いような気もした。
こちらは神代植物公園のカタクリ。通路の近くに咲いているものもあるので見やすいのだけど、通路が狭いから混雑すると厄介だろう。特に桜の季節とも重なるので、朝一番にサッと見てしまうのがいいかと。
後から見たところ。葉が2枚、花びらは6枚で雄蕊も6本ある。こぼれ種から花が咲くまで8年かかるそうです。昔はこの花の球根から片栗粉を作っていたというから、もったいない話のように感じるが、ちょっとした山には当たり前のように自生していたのだろう。
ちょっと色の濃い花。そういえば、カタクリは天気のよい日にしか花が開かないそうです。E-M5IIにMZD40-150PROを使って撮影した。