白いタンポポ、シロバナタンポポが咲いていた。春の早い時季(だいたい、ソメイヨシノの開花前後)ならば、東京の公園や道端でポツンと咲いているのを見ることができる。
シロバナタンポポは日本在来種ということだが、カントウタンポポなどとは違って、ガクの部分(総苞片)がめくれているものもあれば、めくれていないものもあるようだ。また、ちょっと前にタンポポのことに触れたとき、在来種は自家授粉できない旨を書いたが、シロバナタンポポは単為生殖可能、つまり、受精しなくても種ができるとのこと。そのかわり、花柱(雌蕊)が少なくて種をあまり作らないらしい。
タンポポは咲き始めてから時間が経つと印象が変わりますね。外側から順々に舌のような形の小花が開いていくので、だんだんと雌蕊を支持する花柱が目立ってくるせいか。
開き初めはこんな具合で、お馴染みのタンポポらしくない。中央部に柱が密集しているが、これらの一本一本がこれから開こうとする花。この柱が5つの裂けてその中から頭部に雌蕊をもつ黄色い花柱が現れる。写真の左下あたりの花びら(実際は舌のような形の花)を見ると、先がギザギザになっており、4つの谷と5つの山があるのが分かると思います。