ウグイスはヒトの生活圏にもよく生息していて、ジャッジャッジャッという地鳴きの声も大きいし、道の生け垣や公園の藪の中で枝葉を揺らしながらガサガサやってくれるから、込み入った枝の中にいても見つけるのは簡単。ただすっきりした写真が撮れるような場所には姿を見せずちょこまか飛び回る。なので、今までは枝越しだったりはるか遠くの姿しか写すことができなかったのだけど、この2月にすぐ近くでまとめて撮影することができた。
花札に「梅にうぐいす」という2月の札があって、黄緑色の鳥が描かれているからこれはメジロの間違いでしょう、なんて思ってしまう。このところ花札には縁がないのだけど、たしかにウグイスというよりソウシチョウのような派手な色で描かれていた。だが、wikipediaによると江戸時代の花札は実際のウグイスのような渋い色で描かれていたとのことで、文献もあるとのこと。
野鳥の観察や撮影をしている身からすると、実際に梅の花にはメジロがよく来るから梅にメジロでいいんじゃないの、とか思ってしまう。だが2月の季節感を表すならば、ウグイスの方が相応しいかもしれない。
撮影はいずれもOM-D E-M1 mkIIにMZD300mm F4.0 + MC-14を使っていて、C-AFを使って3,4枚連写したものの中から良さそうなのを選んだ。カワセミのように枝の上でジッとしていてはくれないから、姿が見えたらレンズを向け、AFを信じてタタタタッと写す。OM-D E-M5無印以来、S-AF + MFでのピント合わせを多用していたのだけど、このレンズを使うようになってからはC-AFばかり使うようになった。
まだレンズの重さに慣れてないから、手持ちで撮影していると連写の各コマごとに微妙にファインダーの中心が対象からずれてしまって、ピントの合う位置も微妙にずれてくれたりするから、AF追従の連写に頼らざるを得ない、というものあるのだけど。
なんというか、E-M1 mkIIはこのレンズを使うためのカメラだという印象が強くなっている。この写真はISO感度2500(1/500秒、f/6.3)なのだけど、レンズの解像力なのかボディの高感度性能なのか今まで思っていたよりもキレイに写ってくれた。以前なら(思い込みで)ISO800以下に抑えるために1/125秒で切っていたと思うのだけど、たぶん被写体ブレか手ブレで回復不能な失敗写真になっていたかも。