5月の連休明けに、ギンイチモンジセセリなんかを見た場所をうろうろしていたら、きれいなイトトンボがやってきた。あまり近づいて逃げられないよう、210mm端で慎重に撮影。
おそらくホソミイトトンボ (Aciagrion migratum) の♂だろう。「細身」とはよくいったもので、ホントに胴が細い。翅に紛れて糸のようにも見える。そして晴天に水色が映えてとても美しい。
ちょっと後から見たところ。2つの目玉の後の水色の模様がつながっているのが特徴。
このトンボは成虫のままで越冬し春になるとペアを作って産卵する。その卵から孵った世代は夏型と呼ばれ、色も違っているらしい。そして夏型が遺した子孫が秋に羽化して越冬する…というパターンということ。そのため、この写真のような春に出てくる世代は越冬型と呼ばれているが、越冬型も春になってようやくキレイな色にはなるとのことです。
越冬するイトトンボということで、ついでに去年の3月に見た、おそらくホソミオツネントンボの♂。漢字で書くと「細身越年蜻蛉」なのだろう。
冬の間もこういった具合に枝のフリをしているらしく、たまに気にしていたら目についたもの。越冬を開けると、やはりきれいな水色になるらしいのだけど、天気のせいもあるが、まだ水色がかってきたかなくらいの色だった。枝を折りながら近寄るのも憚られたので、そのとき手にしていた60mmマクロ付きのE-M5IIをトンボの上に差し出して写したもの。