タンポポとテントウムシ

ブラブラしていると黄色い花が見えたので、あれタンポポが咲いてるよと思って接近するとナナホシテントウが近くをうろうろしていた。悪いけどモデルさんになってもらった。
ナナホシテントウ

タンポポの花は全体で一つの大きな花に見えるが、菊の花と同じように、花びらのように見える一つ一つが実は独立した花で、開いてきて蕊が見えてくると、花びらが舌のような形になるから舌状花と呼ぶらしい。
よく見ると、筒の一部が裂けた鞘のような花びらから雌蕊が立ち上がっている様子も観察できるのだが、見えるでしょうか。

ナナホシテントウテントウムシに気を取られていて花の周囲の苞の部分を写さなかったのだけど、このタンポポは日本の在来種のようで、外縁部の雌蕊にしっかりと花粉が着いている。セイヨウタンポポでは花粉が着いていないことが多いし、春先にはあまり見ないので。
花粉を出したはずの雄蕊は雌蕊の下部にあって、こういう写真では姿が見えないようである。

ナナホシテントウ

最近すっかりE-M1の出番を奪ってしまったE-M5IIにMZD60mmを着けて撮影。テントウムシの足にも花粉が付着してしまったが、在来種(おそらくカントウタンポポ)は自家受粉できないとのこと。メシベに花粉が着いているのは、虫が花粉を運びやすくするためであって受粉のためではないそうである。つまり、もう少々暖かくなって蜂や虻が活躍してくれないと、タンポポの綿毛ができないことになる。ハナアブやヒラタアブの仲間も見かけるようにはなったが、このナナホシ君が他のタンポポによじ登って受粉させたりは、しないだろうなー。